実はここしばらく、Stratをいじって楽しんでいました。
本当は「デフォルト状態のままで十分」そう思っていたのですが、いじり癖は止められませんでした。
というか、Stratというギターは、パーツの素材等の変化で音が激変し易いギターなのだ、ということが、短期間ですが、実体験的にわかったからです。
そのあたりはGibson系とは大きく異なるところだと思います。Gibsonのギターの場合、かなり大袈裟な加工を施さない限り、激変とまではいきません。手工品的なGibsonギターに対して、Fender製ギターがそもそもからして、コンポーネンツ・ギターっぽいところがその所以かも知れませんね。
で、今回は大きく出ましたよ、KOJIさん。
エレクトリック・ギターの心臓部、Pickupに手を出しちゃいました。
ゲットしたのは、前々回紹介のTremolo Springの製造販売元でもある、Raw Vintageのもので、巷の評判が極めてよろしく、本家Fender製よりもVintage Spec.に拘りまくったところが気に入りました。
Tremolo Springの交換効果の結果が良かった、というのもあります。
Strat用Pickupとして現在Line-upされてる中、所有Custom Shop Strat本体の'60 Spec.に合わせて、"RV-5661"のAged Versionにしました。
バラ売りもアリですが、今回は無論、1 set一括購入です。U.S.A.直輸入したので、昨今の円高でかなりの激割安購入ですので。
現状、本体のFender Custom Shop '60 Stratには、デフォルトでは恐らく"Fat 50's"が装着されいていると思われます(何も印しが無いから、厳密にはわかんない - でも、売り主は"Fat 50's"だと言っていた)。
現行のFender製Pickupは、何故かオールドのオリジナル・スペックではなくて、Middle Pickupが極性逆巻きになってます。これにより、いわゆる「ハーフ・トーン」時にハム・キャンセル効果が云々……と、Fenderでは利点を強調されておるのですが、ど うも、私的にはこの音が好きではありません。なんちゅうか、Gainが低く、バランス的に弱々しい。実際、ハーフ・トーンにスイッチングすると、音痩せが激しいです。まー、あの、ハーフ・トーン独特のパリポリ♪トーン感自体は嫌いではないのですけどもね……。
とにかく、これではOld Stratのオリジナル状態とはかけ離れたスペック強行なわけで、Vintage Re-issueでありながら、これにはイマイチ合点がいかないのですよ。
いちおー、それぞれのDC Resistance値も自分で測って比較。抵抗値は、平均してFat 50'sの方が明らかに高めですね。
見た目に関しては、ポール・ピース・マグネットのトップ・エッジのベベル・カットの具合が若干違うのと、ボビンのサイズがRV-5661のが明らかにスリム。
コイルのワックスが、Fat 50'sのは無色透明なのに対して、RV-5661のは拘りの黒いカーボン混入ワックス故、Aged感満載のきちゃない感あり。
ポール・ピースのAged感は、Fat 50'sのがいい線いってるぽい、と思いきや、サイドから見てみると、このコイルのピカピカ具合がなんともトホホな感じですかね。
全体的に見て、RV-5661の方が本家を凌ぐ本物っぽさ、でしょうか。
ただし、本体に搭載後は、ポール・ピース以外は外からは一切見えませんが。
はい、交換終了。
ハンダは、定番、Kester 44を使用しました。
Pickupのハイト・セッティングは、いろいろ試行錯誤の末、ハイ・フレット押さえた状態で、全Pickup共、弦:ポール・ピース間隔を6弦@3mm/1弦@2.5mmとしています。
Fat 50's、RV-5661共、このセッティングでFront/Middle/Rearの音量バランスはパーフェクトで、聴感上問題ありませんでした。
弦:ポール・ピース間隔は、これ以上近づけると、ハイ・ポジション時のサスティーンに影響が出てきて、トーンも濁ってきます。音量的にはもっと間隔を離し ても問題なく、間隔をこれよりも広げた場合、エアリー感が出てきて、タッチ・センシティブな状態になります。それもまた良い感じはしてます。が、最接近値 として、現在はこの数値のセットにしています。これ以上間隔を詰めると、Stratらしさがスポイルされたサウンドになると思います。
そして、プラグ・イン……またしても、激変。
実数値出力はダウンしてるというに、明らかにGain-up、そして、サウンドがワイルド&ダーティーに。
なんちゅうか、芯が太くなったというか、カリカリがガリガリに、パリポリがバリボリに(濁点ついただけだけど)。実際、この表現が最もわかり易いかと。
そして、問題のハーフ・トーンも音痩せ皆無にはなりませんけども、かなりの向上。大分違います。これならハーフ・トーンも使えます。
全体的に空気感、というか、そう、フロントの音は特にエアリー感が圧倒的ですね。ジミヘンの、あのストローク音がします。
リアはTelecasterのリアの"Twang"サウンドに近い粘り腰の暴れ音。いいですね、これ。
こうなると、Fender Custom Shopオリジナル純正のFat 50'sの音は、ちと貧弱な気がしてきます。音が優し過ぎる、というか、全体的に線が細いサウンドに感じられてしまいます。
Fat 50'sは、感度ピークが高音域寄りで、Top endに若干耳に痛いところがあって、Bottomはウォームで丸く、まろやか。一方、RV-5661は、ピークがもうちょい下のMidレンジの美味しいところにギュッと集中していて、TopとBottomは空気感でもって伸ばしているといった感じ。
実際の数値的Pickupパワーはさして差がない筈なのに、増幅するレンジ帯域が少しズレるだけで全体的なパワー感も違って聴こえるのですよね。
Fat 50'sは、ポール・ピースで鳴らしていて、音像が平面的、且つ、直線的。RV-5661はコイルで鳴らしていて、音像が立体的。という感じです。これ、Stratを持ってる人にはかなりわかり易い表現かも知れません。あくまで、喩えですが。
うーん……やっぱ、これだなー、もう戻せないなー。
そういう感じです。
かなり満足。
本当は「デフォルト状態のままで十分」そう思っていたのですが、いじり癖は止められませんでした。
というか、Stratというギターは、パーツの素材等の変化で音が激変し易いギターなのだ、ということが、短期間ですが、実体験的にわかったからです。
そのあたりはGibson系とは大きく異なるところだと思います。Gibsonのギターの場合、かなり大袈裟な加工を施さない限り、激変とまではいきません。手工品的なGibsonギターに対して、Fender製ギターがそもそもからして、コンポーネンツ・ギターっぽいところがその所以かも知れませんね。
Brand New Matched Set of "RV-5661" - Fender 1956 to 61 spec. replicated |
エレクトリック・ギターの心臓部、Pickupに手を出しちゃいました。
ゲットしたのは、前々回紹介のTremolo Springの製造販売元でもある、Raw Vintageのもので、巷の評判が極めてよろしく、本家Fender製よりもVintage Spec.に拘りまくったところが気に入りました。
Tremolo Springの交換効果の結果が良かった、というのもあります。
Strat用Pickupとして現在Line-upされてる中、所有Custom Shop Strat本体の'60 Spec.に合わせて、"RV-5661"のAged Versionにしました。
バラ売りもアリですが、今回は無論、1 set一括購入です。U.S.A.直輸入したので、昨今の円高でかなりの激割安購入ですので。
Genuine Fender "Fat 50's" Pickups on Custom Shop 60' Strat |
現行のFender製Pickupは、何故かオールドのオリジナル・スペックではなくて、Middle Pickupが極性逆巻きになってます。これにより、いわゆる「ハーフ・トーン」時にハム・キャンセル効果が云々……と、Fenderでは利点を強調されておるのですが、ど うも、私的にはこの音が好きではありません。なんちゅうか、Gainが低く、バランス的に弱々しい。実際、ハーフ・トーンにスイッチングすると、音痩せが激しいです。まー、あの、ハーフ・トーン独特のパリポリ♪トーン感自体は嫌いではないのですけどもね……。
とにかく、これではOld Stratのオリジナル状態とはかけ離れたスペック強行なわけで、Vintage Re-issueでありながら、これにはイマイチ合点がいかないのですよ。
それに、"RV-5661"の方がスペックも、そのサウンドも「オールドにより近い」ということなので、交換作業決行。
本体からバラして比較。
Left: Fender Custom Shop "Fat 50's" Front: 6.33k ohms Middle: 6.33k ohms Rear: 6.54k ohms Right: Raw Vintage "RV-5661" Aged Front: 5.705k ohms Middle: 5.868k ohms Rear: 6.000k ohms |
いちおー、それぞれのDC Resistance値も自分で測って比較。抵抗値は、平均してFat 50'sの方が明らかに高めですね。
Top: Fat 50's Bottom: RV-5661 |
コイルのワックスが、Fat 50'sのは無色透明なのに対して、RV-5661のは拘りの黒いカーボン混入ワックス故、Aged感満載のきちゃない感あり。
ポール・ピースのAged感は、Fat 50'sのがいい線いってるぽい、と思いきや、サイドから見てみると、このコイルのピカピカ具合がなんともトホホな感じですかね。
全体的に見て、RV-5661の方が本家を凌ぐ本物っぽさ、でしょうか。
ただし、本体に搭載後は、ポール・ピース以外は外からは一切見えませんが。
RV-5661@Front: Bold mid range tone, slightly louder than Fender "Fat '50s". More touch sensitive feel |
ハンダは、定番、Kester 44を使用しました。
Pickupのハイト・セッティングは、いろいろ試行錯誤の末、ハイ・フレット押さえた状態で、全Pickup共、弦:ポール・ピース間隔を6弦@3mm/1弦@2.5mmとしています。
Fat 50's、RV-5661共、このセッティングでFront/Middle/Rearの音量バランスはパーフェクトで、聴感上問題ありませんでした。
弦:ポール・ピース間隔は、これ以上近づけると、ハイ・ポジション時のサスティーンに影響が出てきて、トーンも濁ってきます。音量的にはもっと間隔を離し ても問題なく、間隔をこれよりも広げた場合、エアリー感が出てきて、タッチ・センシティブな状態になります。それもまた良い感じはしてます。が、最接近値 として、現在はこの数値のセットにしています。これ以上間隔を詰めると、Stratらしさがスポイルされたサウンドになると思います。
RV-5661@Rear: Guts in top of mid range, very similar to Tele's "Twang" crunchy tone but not without Strat's "Bell" sound |
There are not the words! Great response and perfect balance in all three Pickups |
実数値出力はダウンしてるというに、明らかにGain-up、そして、サウンドがワイルド&ダーティーに。
なんちゅうか、芯が太くなったというか、カリカリがガリガリに、パリポリがバリボリに(濁点ついただけだけど)。実際、この表現が最もわかり易いかと。
そして、問題のハーフ・トーンも音痩せ皆無にはなりませんけども、かなりの向上。大分違います。これならハーフ・トーンも使えます。
全体的に空気感、というか、そう、フロントの音は特にエアリー感が圧倒的ですね。ジミヘンの、あのストローク音がします。
リアはTelecasterのリアの"Twang"サウンドに近い粘り腰の暴れ音。いいですね、これ。
こうなると、Fender Custom Shopオリジナル純正のFat 50'sの音は、ちと貧弱な気がしてきます。音が優し過ぎる、というか、全体的に線が細いサウンドに感じられてしまいます。
Fat 50'sは、感度ピークが高音域寄りで、Top endに若干耳に痛いところがあって、Bottomはウォームで丸く、まろやか。一方、RV-5661は、ピークがもうちょい下のMidレンジの美味しいところにギュッと集中していて、TopとBottomは空気感でもって伸ばしているといった感じ。
実際の数値的Pickupパワーはさして差がない筈なのに、増幅するレンジ帯域が少しズレるだけで全体的なパワー感も違って聴こえるのですよね。
Fat 50'sは、ポール・ピースで鳴らしていて、音像が平面的、且つ、直線的。RV-5661はコイルで鳴らしていて、音像が立体的。という感じです。これ、Stratを持ってる人にはかなりわかり易い表現かも知れません。あくまで、喩えですが。
うーん……やっぱ、これだなー、もう戻せないなー。
そういう感じです。
かなり満足。
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