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2012/01/05

Little Bits For Strat

 小ネタ集です。

 FenderギターのHeadstockは、その特徴的な片側一連のMachinehead-Styleがトレード・マークとなっているのは、みなさん、よくよくご存知。
 そして、Headstockには、他のメーカーのもののようにアングルがつけられておらず、Fretboardの面と同様に水平です。しかし、この設計の場合、TunerのポストがNutから遠ざかれば遠ざかる程、弦のテンションが緩めになっていまう、という不利な点があります。これを、FenderのGuitar/Bassでは、緩くなってしまう当該弦分に対して、"String Guide"というパーツを付加することで解決しております。
 このString Guideは、Oldの場合、二種ありまして、1956年までの初期のものに付いていたものは、円形の"Buttom"タイプ。所有Custom Shop '60 Stratは、小さな長方形のスティール片をプレス加工で折り曲げた形状のものが1個、1 & 2弦用にHeadstock上にスクリューで付けられておるのが正解であります。これは、"Butterfly"型と呼ばれています。(日本ではこれを、その形状から、「カモメ型」と呼ばれているようです)
 で、当初は、このString Guideは、そのままスクリュー留めされていたのですが、当時、 Fenderではまたまた仕様変更、このテンションを若干緩める為の"Spacer"がString GuideとHeadstockの間に挟んで取り付けられるようになりました(「1959年頃から」と言われています)。これは、恐らく、3 & 4弦のテンションと、1 & 2弦のテンションとのバランスを平均化させる対策であったと思われます。 日本語的には「下駄を噛ませる」てやつですね。
 確かに、6弦全体のバランス的には、Nutに近い位置のTunerの5 & 6弦は、まあ良いとして、Freeのままの3 & 4弦のテンションと比較すると、差が若干あり過ぎたのですね。

 でも、この"Spacer"は、所有の'60 Stratには付いておりませんで、他の現行の'60 Stratも、付いてたり、付いてなかったりするようです。
 「どっちが本当の'60ヴァージョン?」という、Oldのオリジナル性踏襲云々、というよりは、単純に、テンション変化による違いを試してみたかったので、このSpacerを取り付けてみることにしました。

  取り寄せたのは、U.S.A. Fender純正パーツで、1パッケージに2 sets入っておりました。(後年製のものは、3 & 4弦にも付加されるようになった為)

 *この画像は、取り付け後に撮影しましたので、このパッケージ内のSpacerは1個欠けています。

 このString Guide、元々本体に付いていたCustom Shopのとは、似てはいますが、ちょっと違う気がします。まー、Custom ShopのはRelic処理がしてあるから、というのもありますが、厚みがこれよりも若干薄いような。パーツ単体販売品の方のは、新品てのもありますが、ちょい厚みがあって、なんか、重厚です。

 付属のScrewも元々付いていたものよりも径が太く、若干長めでした。

 てことで、Spacerのみ使用しました。Spacerは同じくスティール製です。(後年、Derlin製のも使用されたようですが)

 取り付けますと、こうなります。

 スペーサー分の高さは、僅か4mmのことですが、それでもテンションはかなり変化します。

 Stratの場合、Tremoloを多用するかどうか、その際のチューニングの安定度の問題、とか、ありますので、ココの微妙なテンション感に拘られる方は、更に、このSpacerを削るなりして調整すれば、"Fine Tuning"です。まー、そこまで気にされる人も少ないとは思いますが。

 このテンション変化によるプレイヤビリティに関しては、チョーキングなどのベンディング・プレイのし易さ、などの問題でしょうか。

 音質的には、上記のプレイヤビリティを含めて、どっちを取るかは、個人の好みの問題でもあり、微妙なところ。私的には、今後、煮詰めていくことにしましょう。

 あー、そそ、このString Guide、表面はCustom Shop渾身Relic加工のままのサビサビですが、その裏側は、弦の滑りを良くする為にピカピカに研磨しておりますです。ご心配なく。抜かりはないです、はい。









 もう一つ、同時に取り寄せたのはコレです。

 *この画像は、取り付け後に撮影しましたので、このパッケージ内のSpringは1個欠けています。 

 これもUS Fender純正パーツで、パッケージに"TREM ARM SPRINGS"とありますが、"Tremolo Spring"ではなくて、"Tremolo-Arm Spring"なわけです。

 これは何をする為のものかと言いますと、トレモロ・アームをトレモロ・ユニットに捩じ込んでセットしたとき、そのままではアームがブラ〜ンと、常に重力の趣くままの方向(つまり下向き)にぶら下がってしまい、邪魔で使い難いのですが、このSpringを挿入してアームを捩じ込んでセットすると、このSpringの応力によって、重力とは無関係にどのアングルにでもアームが半固定状態になり、プレイヤーの好みの位置にアームを傾けておけるようになる便利アイテムなのです。

本来、新品のCustom ShopのStratには付属しているのですが、入手時には既に紛失されていたので、購入しておいたわけです。
 日本では、こんなちっこいバネ一つが@¥200くらいするらしいですが、U.S.A.では最小パッケージがダース売りで、日本では2個買しか買えない価格@1パッケージ(12個入り)ですー。(まー、そんなに沢山持ってても仕方ないですけども、あちらではバラ売りなしだったので……)

 ちなみに、楽器屋さんの店頭で展示されている新品のStratのトレモロ・ユニットのアーム挿入穴に、小さな丸いステッカーが貼られているのをよく見ますが、あれは、このスプリングの落下紛失防止の為だったのですね。そうです、アームを外してなんじゃかんじゃしてしまうと、気づかないうちにSpringさんは脱走です。(この小ささですから[画像参照])

トレモロ・アームをボディ・エンド側に半固定状態にしておけば、アームをわざわざ外さなくともハード・ケースには問題なく収まることがわかりましたー。(……て、今頃……)

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