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2012/04/30

High-Pass Cap Of Rickenbacker Guitar & Bass

 RosewoodのTellieを手に入れてしまったので、しばらくはTellie系の記事が続きましたが、またもRickenbacker Bass登場です。


 わたしのRic Reissue RM1999 Bassには、SilverカヴァーリングのRic純正G & G社製Vintage Hardshell Caseが付属していましたが、通常、本体はこれまたRic純正現行モデル用のSKBのMolded Hardshell Caseに仕舞っています。それは、こっちの方が遥かに収まりが良く、また、軽量だからです。勿論、見た目的にはReissueのSilver Caseの方がオーセンティックで高級感もあり、好きですけども。
 ちなみに、Mr. John Hallのおっしゃるところによりますと、Rickenbacker社では、これら両方のCaseに現物のGuitarを収めて、大胆にも、自社ビルの屋上から落っことす実験をしたのだそうです。その結果、Vintage Caseは、Case自体の破損は大したことはなかったものの、中身のGuitarは折れていたそうで、SKBの方は、逆にCaseは割れて壊れてしまっていたが、中身のGuitarの方には破損はまったく見られなかった、とのことです。

 えーと……今回の話題はCaseのことではなくて……、丁度、タイムリーにMarcyさんがコメントをくださったところで、Rickenbackerの"High-Pass"("Low-Cut") Capacitorについて、です。

 1960年代のRickenbackerのGuitar/BassのWiring CircuitのRear Pickupの回路にはHigh-Pass Capが取り着けられていました。これはその後、廃止されていた時期もあったようですが、Vintage Reissue Modelsにはオリジナル踏襲で、同様に取り付けられております。
 このCapの意味(効果)は、Rear PickupのLow RangeをCutして、High Rangeを強調させる為のものです。値は、Guitar/Bass共通に.0047μFで、この値についてはずっと変更はないのですが、Capacitorのメーカーについては、時代によって変更があります。1960年代の中期頃は薄いBlue(Fenderの"Seafoam Green"みたいな)色の薄すべったい四角い形状のRadialタイプのものが使用されていました。これにはメーカー名の記載が無いので、どこのメーカー製だったのか、マニアの間でよく取り沙汰されております、わたしも独自に調べてはいて、だいたいの目星はつけてはいるのですが、今のところ、不明のままです。ただ、私的には、その形状から、Mylarタイプのものだったのだと考えてはいます。「マイラー・コンデンサー」の"Mylar"というのは、Polyester Plastic樹脂Filmの一種で、Dupont社の登録商標です。

 で、当Blogでは、電気楽器全般の音質に与えるCapacitor(コンデンサー)の重要性は大きい、という観点で述べさせていることが多いのですが、またしても、その実践でございます。

  この画像の上段のものが、わたしのRic Re RM1999 Bassにデフォルトで取り付けられていたもので、一般的な金属皮膜Registerの外観に酷似した形状のオレンジ色の小さなサイズのものです。一目ではRegisterと勘違いしそうなカタチですよね。耐圧は80v。メーカー名の記載がないので不明なのですが、SBE社製の"Orange Drop"の一種ではないかと思うのですが。或いは、Ceramicのタイプなのかも知れません。他の現行モデルにもこれと同じものが取り付けられているであろうと思います。

 2段目のものは、CDE社のAxial Filmタイプのもの。耐圧200v。年代は不明ですが、1970年代のRickenbackerで採用されていたのと同タイプの耐圧違いだと思います。N.O.S.品を入手して、しばらくはこれに交換していました。これは、比較的入手が容易なものです。

 三段目のが、今回入手したAjax製の、いわゆる"Blue Molded"タイプのもので、劣化のないUsed品です。耐圧は400v。AjaxのCapは、誤差が非常に低く、信頼性が高いと思います。ただし、入手は超困難です。
 Tone Capについては、同じく、Ajaxの"Blue Moleded"がOld '60s Rickenbackerオリジナル仕様ですが、High-Pass Capについては、前途のとおり、これがオリジナル仕様というわけではありません。

 これら、それぞれ耐圧は異なりますが、値はすべて同じ.0047μFです。

 Capの音質は、耐圧の大小でも若干傾向的に違いがあることから、耐圧の仕様についてもある程度重要視されてはいますが、Guitar/Bass用のTone Cap用としては、だいたい、どこのメーカーでも400vのものが使用されていることが多いです。ただ、耐圧が高い仕様のものは、図体も大振りになる傾向なので、コントロール・キャビティのスペースを優先考慮しての選択がなされていると考えられます。

 さて、その音質なのですが、同条件下でのチェックは出来てはいません。といいますのも、RearのHorseshoe PickupをOriginalに交換してしまったので、根本的な条件が変わってしまったからです。
 このHigh-Pass Capですが、当然のことながら、本来のBassらしい低音域がCutされることから、それを嫌って、取り外してしまうRic Bassオーナーもかなり多いです。Bassではありませんが、前回、わたし自身、TelecasterのHigh-Pass Capは取り外しましたしね。しかし、このRic Bassの場合、オリジナルの音質の傾向を維持したいということと、もうひとつは、Front PickupのウォームなトーンとRearのトレブリーなトーンのブレンドされたセンター・ポジションのサウンドこそが「らしさ」だと思っているので、個人的にはこのHigh-Pass Capの存在を重要視しています。

 デフォルトの80vのCapは、購入時からReissue Horseshoe Pickupとのセットでヒアリング……可もなく不可もなく。元々、Reissue Horseshoe Pickupはトレブリーな音質ではなく、図太い系サウンドのPickupなので、High-Pass Cap着きでもHigh Rangeが特に際立ったサウンドにはなっていませんでした。
 ……そして、CDEの200vに交換。しかし、聴感的変化は殆ど感じられず、これまた、残念ながら、無感動なものでした。
 それからその後、OriginalのHorseshoe Pickupに換装したわけですが、High-Pass CapはCDE 200vのままでした。それをまた今回、改めてAjax 400vに交換したのです。

今回の結果は、先の2種とは異なり、激変でした。明らかに音質がクリアーで、ブライトになりました。このAjaxの音と比較すると、以前までの2種のCapの音は、輪郭がかなりぼやけていた感がしてしまいます。Ajaxの場合、Low RangeがCutされたことによる、音色が薄っぺらくなった感はなく、芯のあるしっかりした音質です。そのブライトさは、喩えるなら、メタリックというより、クリスタル、といった印象。まるでReverbが付加されたかのような、自然なエアリー感があります。センター・ポジション時の、Front Pickupとのブレンド音色が艶やかで、特に素晴らしいです。そう、「艶感」という表現がピッタリな気がします。このCapはオリジナル踏襲ではありませんが、大変気に入りました! 

 うーむ、もしかすると、耐圧規格の大小も重要なのかも知れませんね。このHigh-Pass Capにおいては、耐圧が高いものの方が結果が良いかも。

 ちなみに、Ajaxの400vは、スペース的には、画像のような取り回しで4001系のキャビティ内に収めることは出来ますが、Used品の場合は、足を短く切ってしまってあることが多く、その場合は配置に工夫が必要になるかも知れません。

 RickenbackerのオリジナルのWiringの場合、PickupからのWiringは一旦、Switchを介して、その二次側端子からVolume Potへと結線されているのが普通で、Gibson系のWiringとは違い、VolumeとToneは独立して機能します。そして、Tone Capは、デフォルトではVolumeへ信号が渡る以前の、Switchの一次側端子上でPickupと直結結線され、Tone Potへ繋がっています。
 ちなみに、オリジナルのTone Capの値は.047μF 400vです。

 High-Pass用途のCapacitorの適用タイプ的には、Ceramic、Mylar、P.I.O.(Paper In Oil)、その他のFilm系、と、N.O.S.品でも様々ありますが、値を.0047μFに限定すると、案外、選択肢は狭まります。「高品位」という意味では、Silver Micaという手もあります。Micaだと、音質的にはかなりHi-Fi傾向になるかも知れませんね。

 今回のヒアリングは、Original Horseshoe Pickup(6.8k ohms)とセットでの感想です。Reissue Horseshoeでは、恐らく、音質的傾向は大分違った結果になると思われますので、その点、よろしく。

2012/04/20

Pettit Customizing For My Tellie


 Neckまわりも完璧で、回路とSaddleのModifyによって、実用的にはほぼ満足のいく仕上がりになった、Rosewoodな我がChocolat号ですが、あと2点、差し当たって、実用的に自分仕様にしたいところがありました。

 先ず、Switchの先端に着いているTip。
 デフォルトで着いているTelecasterのは、2nd. Generationの、いわゆる"Top Hat"型と呼ばれるTypeのものなのですが、無意味に大き過ぎるんですよね。でもって、コード・ストロークの際など、ちょうど手に当たる箇所に着いてるんです。そんでまた、これ、手に当たったときにポロッと外れ易いんです。
 Strat用のは、これよりも小さいTipが着いていて、Switch自体はTeleとStratで互換性があるので、「Tipだけ、Strat用のに換えたらどうかな?」と。Blackのにしたら、目立たないし、違和感もなく、手に当たる面積も少なくなるんじゃないかと。

 で、Strat用のTipに交換しませり。
 「おー! ちょっとのことで手の妨げにならん」イイ感じっす。思惑どうりです。
 遠目には、交換されていることには気づかないくらい目立たないです。
もう一つは、Control Knobsでして、Telecasterのは、Metal製の重厚な造りのTelecaster専用デザインのものが着いていますが、これには目盛や、数字、Pointerなどの目印になるものが一切着いておりません。なので、いちいち触って確認しないと、Levelが0か10かもパッと見では確認出来ないので、AmpにPlug-Inした際などに、いきなり「バツッ!」ときたりして、実用的にちょっと不便。ルックス的には決して嫌いではないのですけども。

 てな訳で、これを、Muddy Waters師匠に習い、Fender Amp(Black Face期)用、Bakelite製のKnobに交換してみました。
 これなら、実用上問題ナッシングで、軽量化にもなりますし。
 Plateとの一体感が薄まり、高級感が少し削がれてはしまいましたが、操作感は極めてよいです。


 こんな感じになりました。
 若干、見た目のOriginal度はスポイルされるCustomizingではありますが、ちょっとばかし個性も付加したかったということもあり、また実用性の問題も解消され、私的には大満足です。交換したPartsは、何れもFender USA純正なので、いちおう、統一感は保たれてはいるかと。

 そして、ここまでのところの、この2007 Fender Custom Shop Rosewood TelecasterのImpressionなのですが、素晴らしいです。
 Originalと弾き比べることは叶いませんが、Tellieて、こんなに良かったのかー、と。一番自分に合ったGuitarなのかも知れない……今更(苦笑)。

 NeckのProfileは、'60 Stratと同じく、薄めの"C" Shapeなのですが、Rosewoodの方が若干細め&薄めで、テーパー感の少ないTypeでした。StratのNeckもお気に入りでしたが、このNeckは更に良いです。また、Neckがよく鳴る(響く)。良いGuitarはNeckが鳴らないとダメと思っているのですが、Rosewoodの材質でしょうか、音の立ち上がりがMapleよりも早く、鋭いのですよ。敏感。だから、弾いていて、左手が楽しい。Neckで感じる、材質による響きの差は大きいですね。

 Bodyは、Sound-Holeは開いていないSemi-Hollowですし、重量的にもSolid Bodyとあまり変わらないので、実際にPlayしていてもそのあたりのことをまったくと言っていい程に意識することがないのですが、サスティーンのバランスがとても良いと思います。Solid Bodyの、本来のTellieのソリッド感はスポイルしていないと思います。これも、やはり、Rosewoodの材質の影響かも知れません。柔らかさ/甘さ/ウォームさ、よりも、堅さ/シャープさ、の要素の方が多い。Neckと同じく、良い意味で、音に鋭さがあるように感じます。デッド、ダルなところを感じない、自然な響きです。

 塗料の材質による音の影響もよく言われますけれども、このGuitarに限って言うと、Polyurethane Finishによる差異は、薄塗りであることもあり、特に感じませんね。Nitrocellulose Finishと、それ程の違いがあるとは感じれません。塗料の質の違いは置いておいて、その塗膜の厚さが音質(響き)に与える影響の方が大きいと思います。

 Stratを手に入れたときにも思ったのですが、同じCustom Shop製ですと、GibsonよりもFenderの方が、造りの完成度、楽器としての良し悪し、すべての面において遥かにQualityは高いと思いますね。なので、当たり/外れも少ない。Fenderの場合、良い意味での個体差はあっても、悪い意味でのそれは少ないように感じます。

2012/04/16

Compensated Saddles for Tellie

Chocolat Modify第2段は、Classic Style Telecasterのお約束、Saddlesです。


Miss-Matched Fender Custom Shop Factory Original Bridge
Chocolat号に元々取り付けられていた、このCustom Shop Factory OriginalのFender USA純正Bridge Plateは、時代考証的にはミス・マッチなVersionで、本来は"FENDER PAT. PEND."の刻印が斜めじゃないTypeが正解。そして、Saddlesも、このSpiral Typeではなく、Stainless製で弦が乗る位置にのみ溝が切ってあるTypeでないといけません。
 でも、2007年のLimited Releaseものには何故かこの一時代前のTypeのが取り付けられていて、Rosewood Teleよりも廉価な他のCustom Shop ModelではこういうPartsの時代性に拘っているのに、なんか、ちぐはぐですよね。Gibsonほどじゃないですけど、さすが、Fender U.S.A.、テキトーにユルイです。恐らく、製作時にPartsの在庫が欠品していたのではないでしょうか?

 さて、Original Telecasterの場合、ゆわゆる、"3 Way" - Barrel Saddlesなのですが、これは、その形状からわかるように、各弦に対して独立して作用しておらず、隣り合った弦同士「ニコイチ」構成になっており、IntonationのPitch Adjustが完璧にはできません。これは、Tuningを誤摩化しつつ、可能な限りイイ感じに合わせたとしても、やはり演奏上、Intonationのズレを伴う為、ストレスこの上ないものでして、そこで、Stratのように各弦に独立したTypeのSaddleを搭載したBridgeが、Up-Graded Versionとして後に(かなり後期に)登場したわけですが、それはそれで、どうもTelecasterには見た目的にしっくり来ないのですよね。元々が男らしいシンプルなギター故に、ハイテク(?)なPartsの見た目から、ミスマッチ感を抱いてしまうのではないでしょうかね。あと、Saddleに掛かるテンション感の問題もあります。
 やはり、同じように感じてらっしゃるTellie好きは多くて、オリジナルの3-Way Saddlesのコンフィグレーションの見た目のまま、このIntonationの問題を解決しようと試みられた、Pitch補正済みTypeの"Compensated Saddles"というのが今では社外品として数種類出揃っております。金平糖製ではありません。

 また、Saddlesの材質は、Fender Originalでも時代によって、Steel、Brass、Stainlessがあり、社外品も同様に、Titan製とか、他の種のものも出揃っております。それぞれ、見た目の質感も音質も違い、そのあたりはPlayerそれぞれで好みの別れるところでもあります。

 今回、3-WayのCompensated Saddlesに交換すべく、しかし、見た目の変化は少なくしたかったのと、素材としても最も無難な、SteelにNickelのメッキが施されたVersionのSetを選択しました。「とりあえずはIntonationさえ合えば、無問題」ということで、Brandには拘らず、No Brandの安価なものにして、Chocolat購入時に既に発注済みで、その到着を待っておりました。


Up-Graded With "Compensated" 3-Way Saddles
で、入手しましたのがコレで、画像は既に装着完了、Adjust済みの図です。

 SaddleのBarrel部分の径は、補正分の面積確保の為、Originalよりも若干太く、相対的にSaddle自体の質量が増してますが、弦の乗る位置の妨げにならないように、という配慮からか、Height Adjust Screwは逆に細く、1.5mmのAllen Keyで調整するTypeです。わたしはかなり低めの弦高にSetするのですけども、Saddleに手を乗せても痛くならない適当な長さでした。
 Pitchの方のAdjust Screwの径もOriginalよりも若干細く、Headが、+/-の何れのScrew Driverでも使えるもので、Thread PitchもOriginalよりも細目(たぶん、Inchではなく、mm規格かも?)。つまり、OriginalのSaddleとはScrew類の互換性がまったくありません。
 また、Springの線径もOriginalよりも幾分細いものでした。
 アメリカから取り寄せましたが、これ、恐らく日本製ですね……日本で買うよりは安く買えはしましたが(苦笑)。

 取り付けと調整は、特に難しいものではありません。Strat Typeのように、Saddleの中を弦が貫通してはいませんから、なんなら、弦張りっぱのままでも、緩めれば交換可能で、ToolもScrew DriverとAllen Keyがあれば事足ります。
 あとは、各弦のHeightを調節して、Intonationが合うように徹底的に微調整すればよいだけです。

 ちなみに、わたしは弦のTuningに"Tuning Meter"というものを使用していません。特に、このIntonationのAdjustには。
 と言いますのも、一般的なTuning Meterは精度が低く、信用ならんからです。経験的に、自分の耳で合わせた方が正確なのです。もし、Tuning Meterを使用するのなら、Strobotic Typeの高級なものでないと使い物になりませんよ。
 人間の感覚というのは、機械よりも遥かに繊細で、鍛錬すると非常に鋭くなるのです。確かに最初のうちは耳でintonationを合わすのは難しい作業でしたが、慣れると、かなり微妙なところまで感覚でわかるようになります。仕事柄、Concert Pianoの調律師の仕事ぶりをしょっちゅう見るのですが、彼らとて同じことです。しかも、Pianoの場合は、Guitarの6弦どころの数ではありません!
 また、友人のギタバカ氏は、過去、Tuning Meterに頼り過ぎたからか、自分の耳でのTuningがめちゃめちゃ下手なんです。わたしはいつも、彼のTuningしたGuitarの音を横で聴いていて、気持ち悪くてしょうがないんですよ。しかし、当の本人はというと、どうやらPitchが狂っていることがわからないみたいで、平気でジャカジャカ掻き鳴らしてるんですよね。まー、それはそれで「幸せなひとだなー」とか思っているのですが、彼がTuningしたGuitarは、わたし的にはそのままではとても弾けたもんじゃないです。
 なので、Tuning Meterに頼り切っている方は、しばらくは使うのを止めて、自分の耳を今一度信用してみてください。IntonationのAdjustは、最初は難しくても、鍛錬すればあなたの音感は鋭くなり、そして、調整はTunerを使うよりも正確になります。

 さて、ちょっとSaddles本体とは話題が逸れてしまいましたが、元々、OriginalのSaddleの状態でのIntonation Pitchのズレは、まぁ、なんとか許せる範囲ではあったのですが、交換後はさすがにほぼバッチリで、現状、ストレス・フリーのUp-Gradeです。費用対効果(航空便送料込みで2,000 yenしなかった!)はすべての点においてかなり高く、文句ないです。後は、錆びなどの耐久性の問題ですが、当面はこのNo-Brandモノで十分かと思われます。
 見た目的には、Vintage感は少々損なわれますが、印象的な違和感とハイテク感は最小です。ただ、Springの線径が細いので、グニャーとしてて、気分的にヤワな感じがしてます。
 音質は、何となく図太さが失われ、心無しか、音の芯の響きが繊細になったような気がしないでもないのですが、たぶん、それは錯覚でしょう。サウンド的に、何かが損なわれた感はゼロです。String Bendした後でもTuningに狂いのない状態は、やっぱし、最高に気持ちよいですね!

2012/04/13

Blog修正

 先日、Blogの基本デザインを変更したので、過去記事のレイアウトの一部の体裁が乱れておりました。見辛かったことと思います。すいません。修正済みです。

 当Blogは、日本語表記のBlogなのですが、これまでのアクセス・トラフィックをチェックしておりますと、海外からの来訪者が圧倒的に多いのですよね。で、そういう方々にも内容を想起していただけるように、という配慮もあり、なるべく英単語を多用しています。

 もし、他に何かご要望などがありましたら、コメントいただければ、善処したいと思っていますので、お気軽にどうぞ。

2012/04/12

Gibson '50s Wiring For Fender Tellie

 RosewoodなChocolat、生鳴りは素晴らしく良いです。Stratも良かったのですけど、やはりTeleは更にその上のサスティーンですね。
 Neckがほんのちょい順反りだったのを補正。完璧なストレートになりました。
 で、肝心のPickupを通したSoundなのですが、これが、FrontとRearの音質差があまりなくて……。

 歴代Fender Original Telecasterの場合、Wiringが3 Versionあって、Rosewood Telecasterの時代は最終期ジェネレーションの、Telecasterで言うところの、いわゆる"Modern Wiring"のVersionです。Presetは、[Front/Front & Rear/Rear]の、一般的な3-Positionなのですが、試聴感的には、そのどれもがあまり音質に差がないのですよ……Front Pickupが、Rear PickupのCoil巻き数リダクションVersionみたいな。これではCenter Positionの意味が……ナッシング。
 うむ、このModern Wiring Typeでは"High-Pass" CapacitorがVolumeに付加されてるのですよね(1967年頃からの仕様)。恐らく、これがその元凶と察しをつけました。
 これは、Volumeを絞ったときの「High落ち」を防ぐ為に施されているのですけれども、同じ意味合いならば、過去記事で紹介しています「Gibson '50s Wiring」の方が本来のSoundとToneをスポイルすることなく、自然な効果が得られます。実際、Stratで試して、その効果の程も確認済みですしね。(過去記事参照 1

 ということで、早速、初Modifyに取り掛かりました。

Before: Custom Shop Original Wiring
Originalの状態です。
 Ceramic Disc TypeのCapacitorが2個着いてますよね。Volume Pot上のGND. TipからTone PotのWiperに渡っている方がTone Capacitorで("RoHS" Stickerの位置)、値は0.047μF(実測値: 0.04662μF)。
 Volume Pot上の2つのTipに平行に着いてるのが"High-Pass" Capacitorで、こちらの実測値は666.8pFでした。このHigh-Pass Capは、どのSwitching Positionでも同様に効くような回路になっています。
 しかし、最近のCeramic TypeのCapacitorはダウンサイジングが進んで、どうも見た目が貧そでいけませんねー。イイ音しそうな感じがまったくしません(苦笑)。
 今回、これら両方共取っ払って、ついでにTone CapをLuxeの'60 Replica Type 0.05μF(実測値: 0.05168μF)に交換します。これも、Stratで効果上々だった(過去記事参照 2)のと、丁度、手持ちのTele用の在庫が在ったので。

 Potは、Volume/Tone共、CTS製Solid Shaftの250k ohmsです。

 ちなみに、搭載Pickupは、Fender Custom ShopのSpec. Sheetによりますと、Front: Custom Shop Vintage '63、Rear: Custom Shop Vintage '67です。
 ついでにこれらのPickupのDCRも計測してみたのですが、それがですね……3.688k ohmsと3.688k ohms……え? 異常に低くないですかー?! しかも、まったく同じ値、て。Testerの故障かも知れないと、別のTesterに換えて繰り返し計測してみたのですが、ほぼ同じ結果……有り得ない。これ、通常の半分の数値ですよ? でも、実際の出力的にはまったく問題ないのですよね……。また、交換されたような形跡はなく、元々搭載されていたままのCustom ShopのOriginalのPickupに間違いないと思われます。
 所有のFender C/S Stratとイコール・コンディションで聴き比べてみましたが、聴感的に出力は見事にほぼ同じレベルでしたので、StratのPickupの6k ohms台のDCRに近い筈です。これは、どう考えても計測値の数値の方がおかしい……謎です。まぁ、今後継続調査ということにして、今回はこの件は取り敢えず置いておくことにしました。

Modified: Detached High-Pass Cap, Tone Cap Changed To Luxe Repro Cap With Gibson '50s Wiring
Modify完了です。
 やっぱし、LuxeのCapはReplicaながら、Original然としたルックスで、見た目も良いですね。でも、Rosewood Teleの時代的には、OriginalはCeramic Disc Typeのなんですけどね。George先輩の"Let It Be" Soundに拘るのなら、当時のDisc Capに替えると良いでしょう。Ceramic Disc Typeなら、まだオリジナルが比較的安価にゲットできます。
 High-Pass Capはお役御免で、早々におさらばいただきました。そして、配線を一カ所繋ぎ替えるだけの、コスト@ゼロ、でも、効果絶大のGibson '50s Wiringを施行。

 Bingo! 結果は察したとおりでした。本来のFrontとRearの音質差が現われました。単純にわかり易く言うと、特にFront Pickupが、Frontらしい音に(戻ります)。
 要するに、High-Pass Capは、設定値から下のLow Rangeをグサッ!と"Cut"して切り捨てるのですが(それが目的)、同時に、Mid Rangeの、ギター的に「美味しいところ」のToneの一部までをも幾分同時に持ってっちゃうんですよね。そのために、Front Pickupの本来の「らしさ」的音域が失われていたわけです。Rearについても同様ですが、音質的にはFrontの方が躊躇です。やはり、Frontには、このエアリー感が大事です。
 High-Pass Capは、その値にもよるのですけど、Pickupの性質によって効果も変化しますし、設定は難しいのですよね。言わば、「あちらを立てればこちらが立たず」という具合なわけです。この値ですと、Rearにのみ効かすのなら、まだマシかな……とは思いますが、試聴の結果、私的にはFront/Rearのどちらにも無しの方が断然Toneが自然、且つ、リッチで、音に広がりがあり、遥かに良いと感じました。Midレンジが薄いと、立体感のない、非常にチープなSoundなのですよね。
 High-Pass Capを取っ払う前は、SwitchのCenter Positionの意味がまったくと言っていい程、音質の差がない状態でしたが、これなら、3-Positionの音質差が明快でハッキリして、ちゃんと3通りのSoundヴァリエーション的に本来の使い出があります。
 また、'50s Wiringによって、Rear PickupはHigh Rangeが耳に痛くない、癖のない自然な伸び感になりました。Mid Rangeが復活したことで、音に芯が戻って、図太く、エッジがあり、シャープな、あのTelecasterの"Twangy" Soundです。クリーンでも、歪みでも断然この方が奥行きと厚みがあって、良いです!
 それに、Luxeはやはり良いですねー。Tone変化が自然で、嫌な籠り感がないです。お気に入りのCapacitorです。

 ということで、わたしと同じく、Pickup Positionによる音質差の変化の薄さが気になる方は、一度、High-Pass Capを外して試してみては如何でしょう?

 我がChocolat、一先ず、電装系はこれで完璧な気がします(PickupのDCR値の謎は残りますが……)。
 次、いじるとしたら、Pickupを自作に交換ですね!

P.S. わたしとしたことが……バカやってました(笑)。FrontとRearで数値がまったく同じというところで、何故、気づかなかったのでしょうかね? 結線された状態での計測で、SwitchがCenter Position固定状態だったのでした……。
 Front (Custom Shop Vintage '63): 7.648k ohms
 Rear (Custom Shop Vintage '67): 6.822k ohms
 が、各Pickupの実測DCR値でした。(恥!)

2012/04/10

2007 Fender Custom Shop Rosewood Telecaster Limited Release


 ずっと欲しかったTelecaster。でも、何故かこれまで縁がなく、やっとのことでのお迎えです。しかも、あのRosewoodの1本!

 Telecasterとなると、私的にはMaple Fret Boardのは嫌いなので、やはり、Early '60s仕様のSlab Rose Fret Boardのか、このRosewoodのか、どちらかのFender Custom Shop製と決めてました。でも、何故かどちらも生産/市場流通量が極端に少ないのですよね。しかも、どっちもお値段はカワイクナイ、と。
 それでも諦めず、ずっと探してはいたのですが、個人的に「コレだ!」と思えるものは中々見つかりませんでした。その間に、あのES-330に手を出したりしたのですが、そういうときに限って、こうして良い品が被って見つかるものなのです。「ヤレヤレ……」てな感じです。しかし、今回見つけたRosewoodのは、コンディションも面構えも、自分的には完璧に近かったので、スルーするのはあまりにも悔し過ぎ、後先考えず、気合いでゲットンしてしまいました。

 Bodyはセンター合わせの"Two Pieces"ですが(厳密にはFour Piecesか?)、よくよく見ないと、センターの継ぎ目がまったくわかりません。グレート!
 
 このRosewood Telecasterは、言わずと知れた、元Fab Fourのお一人、故George先輩が使用したPrototypeのドンズバReplicaモデルであり、Telecasterの中でも世界的に人気の高いモデルですが、そこらへんのGeorge先輩絡みの詳しい解説と蘊蓄は、他のBeatle Fanaticな方々に譲るとしますです。
 個人的には、George先輩への憧れ、というよりも、シンプルだけど、美味しいとこはガッツリ持って行く、あのSteve Cropper師匠のTelecaster Soundがずっと欲しかったのです。Staxのサウンドの大ファンなもので。

 さて、これは、本家、Fender Custom Shop製の2007年モデルで、いわゆる"Team Built"のLimited Releaseものの1本。これ以降、単発のMaster Builtものを除いて、Custom Shopでは現在までこのモデルの再発はなく、一応、現行品としてもレアなモデルということになります。
 この"Limited Release"というのは、"Limited Edition"とはまた違う意味合いのものだそうで、Limited Editionが、予め決められた本数限定生産なのに対して、Limited Releaseというのは、「予め決められた期間内に受注された本数分のみ生産する」ということらしいです(微妙……)。なので、生産された本数は公表されてませんから、不明ですね。2007年の年末までの冬期限定受注だったらしいです。
 「貴少なローズウッド材を贅沢に使用した……」と、よく言われますが、実際、2007年Versionは何本くらい作られたのでしょう? もし、Serial #がこのモデルだけに通しの連番だとしたら、調べた限りでは、裕に300本は在ることになりますが……。

 OHSCは、Custom Shop用の"White Tolex"カヴァーリングにRedプラッシュ・インテリアのもので、Custom Shop "Limited Release"刺繍入りの豪華なもの。いつものG & G Quality Case Co.製です。

 この"White Tolex"タイプのケースは、60年代初期仕様の、レアなヴァージョンを再現したもので、現行のCustom Shop Modelでも、一部の上級ものにしか付属されないみたいで、最も数少ないTypeかも知れませんです。
 ですけれど、時代考証的には、本当はRosewood Telecasterの時代は、本来、Black Tolexタイプが正解です(そのタイプが付属していた個体もあったみたいですが)。
 どっちかと言うと、このRosewoodの色目的には、Black TolexのHardshell Caseの方が似合う気がします。


 この画像はちょっと埃っぽいですけど、Headstockもイイ感じです。
 Early TypeのSilver Letteringで、いわゆる"Spaghetti" Logo。Logo Decalの貼り付け位置は、決まってるようで決まってないのか、1本、1本、バラバラですね。まぁ、木目と同じく、個性が加味されて、オーナー的には良いです。なにがなんでも「George先輩と同じじゃなきゃヤ!」なひとは、ドンズバな位置に貼り換えましょう。
 Tunerは、Fender "F" Tuner Replica。

 OriginalのRosewood Telecasterは、PrototypeがGeorgeに渡った後に製品化された本家のVersionが極少量であった為に、需要と供給のアンバランスで、その後、偽物が多く作られており(日本製の偽物が最も多いかも?)、世の中に存在する割合的には本物よりも偽物の方が圧倒的に多い、特殊なモデルかも知れません。

 George先輩のはSolid Bodyだったと言われており、大変重いという話しで、その後、当時、少量製品化かされたVersionでは、Body内部をくり抜いたSemi-Hollow構造となっていました(恐らくは軽量化の為)。なので、このCustom Shop製のBodyについては、厳密にはGeorge仕様ドンズバではなく、製品化Version踏襲のSemi-Hollowなっています。Solid Bodyの真性Versionは、正式には未だにReissueされてないのではないでしょうか?
 しかし、Neckは、George先輩のと同じく、BackにMapleのストライプの無い、2 Pieceの貼りFret Board仕様で、これについては、製品化されたVersionでは、1 Piece化されておりました。ちょっとややこしいです。

 ちなみに、日本ではこのモデルのことを「オール・ローズウッド」とよく言われてますけれども、海外での呼称は「オール」は着かず、"Rosewood Telecaster"です。たぶん、日本で最初に専門雑誌で紹介されたときに「オール」が着いてたので、それがその後、呼称として定着したんでしょうね、きっと。
 一端、Bodyをスライスして内側をくり抜き、薄いMapleのVeneerを挟んで接着しているのが、この画像でわかると思います(Solidのタイプにも同様のMaple Vennerが接着されています)。要するに、これは「最中」構造。
 この表裏二枚接着構造は、経年変化による割れを防止する為であるとか、いろいろ言われておりますが、単純に、効率よく木材を使用せんが為ではないかと私的には考察します。RickenbackerのSemi-Hollowタイプがこれと似た構造ですが(というか、Rickenbackerの方がこの構造の本家筋か?)、あちらの方が木材は大胆、且つ、贅沢な使い方をしています(Mapleですけどね)。

 木取りは、板目のものもありますが、ターゲット的には、できるだけ木目の揃った、ドン柾目の個体に執着して探してました。それは、見た目もさることながら、私的には、音質的にも柾目がベストと考えてたからです。何故なら、それは、アコースティックのTone Woodが必ず柾目なことでだいたい説明がつきます。でも、美しい柾目の個体は、かなり贅沢な木取りでもあることから、割合的には非常に少ないのです。
 また、なるべく濃い色目のものが良い、と。まぁ、それはサウンドとはあまり無関係ですが。この個体は、茶色というよりも、黒っぽい大変ダークな色目の個体だったので凄い満足です。
 Finishは艶消しのサテン仕上げで、これもGeorge師匠の個体踏襲。社長室の執務デスクか、或いは、役員室の応接セットの質感を彷彿とさせる、大人な高級家具調度品的ゴージャス感で、グロス・フィニッシュよりも好みです。
 塗料は、当時と同じくPoly Urethanですが、かなり薄塗りのようです。
 通常のGloss Finishの場合、塗り上がった状態から、Polishingの行程を経てピカピカの艶仕上げで完成となるのですが、このSatin Finishの場合は、Steel Woolで擦っての「研磨仕上げ」なわけですね。ですので、磨けば、Gloss Finishにはなります。
 しかし、このRosewood Teleは、歴代Telecaster Model中、最も美しいモデルではないでしょうか? 当時の新品時の価格も、歴代で最も高価なモデルでもあったでしょうが。

 オリジナルはBrazilian Rosewoodと思っていたのですが、Indian Rosewoodだったそうです。Brazilian Rosewood(通称、Jacaranda)は、Rosewoodの中でも最も高級な材で、現在ではワシントン条約で伐採が厳しく制限されており、取り引きにも制約があり、今では大変貴重で高価な木材となってしまいました。ギター用のRosewood材の種類としては、今でも最高級の材とされております。
 現行モデルの殆どが、オルタナティブなIndian Rosewoodを使用しており、これもその例に漏れませんが、厳選された材を使用しているように思います。
 そして、このRosewood材は、比較的密度が高い木材なので、ギターによく使用される他の木材よりも圧倒的に重い質量なのですよね。
 以前、Fender MIJの個体を楽器店で見つけたので、試奏してみようと手にしたことがあるのですが、持ち上げたその瞬間に、「これはダンベルか!」と言いたくなるくらい、ググッと腕が下がってしまう程の重さで(大袈裟な話しでなく)、座って抱えても膝に食い込んで痛くて、「これはとてもじゃないけど、ムリ!」と、Plug-Inすらせずに即座に店員さんに返した経験がありました。MIJのVersionは厚めのPoly Finishだったでしょうし、それもその重さの一要因だったかも知れません。木材の個体差による重量差も激しいようなので、Solid Bodyであっても、中には軽量な個体もあるにはあるらしいのですが、前途のように、George先輩のはかなりの重量級らしいです。
 で、これも、実際に手に取るまでは、Semi-Hollowとは言え、やっぱしそこそこ重いのだろな……と覚悟してたのですが、か、軽い! 予想していたよりも、拍子抜けの軽さでした(恐らく、3kg台後半あたりか)。これなら、所有のStratとあんまし変わりません。ストラップ掛けでもまったく問題なく使えます。これはよかった!

 軽く試奏してみましたが、やはり、Semi-HollowなのでBodyの生鳴りは上々、サスティーンも素晴らしいです。

 命名、Chocolat。
 これから、徐々にNeckの調整やら、Fine Tuningに取り掛かることにします。

 今回は到着直後なので、ざっとこれくらいで。

2012/04/09

Push & Pull(Final Abduction) Demo Remix


 全て自前のHome RecordingによるDemo Remixです。
 Guitarは、1965 Gibson SG、BassのTrackを今回、Original Horseshoeに換装した2009 RM1999で録り直しました(焦って録ったので、ミスが多いですが)。
 何れも、No Pedal Effects、Ampも使用せずのMTR直結録りで、Bassに関してはEQさえ触らずのピュア・スルー・サウンドです。

2012/04/03

A Forbidden Rosewood


 つ、遂に……禁断の領域に手を出してしまいました。
 近々、詳しくご紹介の予定(只今、空輸中)。

Guitar Fret Wire Maintenance

 ちょっと、Ricホースシュー・シリーズが連続だったので、ここはひとつ、箸休め的な記事をUpしとこうかと。


 久々に、引っ張り出したStratの弦交換ついでに、Fret WireをPolishingしました。

 よくよく観察すると、Fret Wireの仕上げは、Gibson Custom ShopよりもFender Custom Shopの方が数段丁寧で、ほぼ完璧な仕上げです。Fret Wireの状態を見れば、Factoryの職人の腕のレベルがよく解りますし、楽器というモノづくりに対するアプローチ、弾き手であるオーナーへの配慮も知れようというものです。

HOWARD
わたしの場合、Fret Wireの曇りが酷い場合は、Pikalで磨いて仕上げるのですけれど、軽度の場合は、Metal Polishing Clothだけ使って仕上げてます。これは、シルバー・アクセサリー屋さんに行けば、200 yen程度で手に入るのでリーズナブルです(楽器屋さんで買うと、同じようなものでも何倍もの価格です)。
 その後、Fret Board全体をHowardの"Orange Oil"を塗り込んで汚れを拭き取り、同じく、"Feed In Wax"というのを塗り来んで拭き取り、終了です。このOrange Oilは汚れも大変よく落としてくれますし、適度な湿度と艶を与えてくれる優れもので、長年の愛用品です。また、Old Guitar系に使用されているLacquer Finishにも問題ありませんし、香りもオレンジで、ケミカル・スメルじゃないのも気に入ってます。