Search

2019/01/12

What Professional?

このRM 1999はわたしの私物で、記事とは無関係です

 久しぶりにRickenbackerのGuitar/Bassに関していろいろと検索して見たりしたことの一つなんですが、或る日本のビートルズ関連楽器リペアのスペシャリスト(実店舗経営)さんのBlogを拝見してましたら、VintageのRM 1999の塗装を伴う大掛かりなリペアを紹介した記事がありました。
「オリジナルどおり、ニトロセルローズのラッカーフィニッシュです」
 と、自慢気にオリジナルに近い色みに美しくスプレー・フィニッシュされたボディを紹介しておられるのですが、「1960年代のRickenbackerのフィニッシュはニトロじゃないですけども……」とツッコミを入れたくなりました。このリペアマン氏は、何を根拠にニトロ・ラッカーがオリジナルと判断されたんでしょうかね?
 専門家の端くれならば、1960年代のVintage Rickenbackerのフィニッシュが同年代のFenderやGibsonのそれ(ニトロ)ではないことくらい判断できると思うんですね。何故なら、あの独特な経年変化のチェッキング、クラッキングがRickenbackerの塗膜には表れません。それはつまり、別種の塗料が使用されていることを証明してるんです。
 しかし、Rickenbackerでもそれ以前はニトロ仕上げだったようで、それは1959年の3月までだったそうです。以降、使用塗料は全面的に変更されました。ということは、The Beatlesのメンバーが使用したモデルでいうと、John Lennonの最初の325だけは本来はニトロセルローズ仕上げだったのですね。他のモデルはすべて「非ニトロ」仕上げです。

 高額なリペア代金を支払って、こういった自称スペシャリストに大切な自分の愛機を預けて、リペアなり改造なりされた方は結構多いと思うんですね。そういった改造自体はオーナーの勝手ですし、まったく否定するものではありませんが、その作業を施行実施する「専門家」というのなら、また、顧客に対して相応の対価を求めるのなら、やはり、最低限の正しい知識と腕で勝負して欲しいなあ、と思うんです。まあ、そのおつもりのようでしたが。
 やっぱり、数年経って、ウェザーチェッキングが表れたRickenbackerのボディって……風合いがまったく違うでしょ、そりゃあ……Les PaulのBurst Finishじゃないんだしなあ。

0 件のコメント:

コメントを投稿