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2012/05/16

Subsequent About My ES-330

 「あのGibson Custom ShopのES-330はその後どうなってるの?」
 と、お思いの方はおられるでしょうか?

 実はいろいろあったのですけどね、記事のUpが後回しになっておりました。

 やはり、わたしがカスタマイズせずにいられるわけがありません。
 先ずは私的慣例行事のCapacitor交換を実施しております。

 オリジナルでは、「ReplicaのSprague "Bumble-Bee" Capが搭載されている」という話しだったのですが、これは、Hollow Bodyの構造故に、外側からは"f-Hole"を覗いても見えず、確認出来ません。なので、電装パーツを根こそぎ全バラしてBody内部から引きずり出してみないと確かめられないのですよね。

 ということで、その画像。

Before - Factory defolt

 これは、Bodyの取り付け位置をCopyした台紙に装着した状態で、Body内部側から見た状態、と思って見てください。

 はい、Capacitorは確かにReplicaのBumble-Bee .022μF 400vでした。
 Gibsonが製造してるわけではないでしょうから、これは、恐らく、Luxe製の物ではないかと想像します。
 それっぽく見せてるつもりなのはわかるけど、Oldとは雰囲気からしてぜんぜん似てないYellowの絶縁皮膜Tubeが泣かせますね。

Gibson Custom Shop CTS Pot
Potは、ケースにGibson Logo刻印の入ったCTS製Brass Shaftの500K ohms。(左画像)
 これは、CTSの高級タイプで、Shaftにガタつき防止のRetainer-Ringが付いております。
 ですが、その為、KnobがShaftに深くは収まらず、見た目、Bodyからかなり浮いた状態になるのが不格好です。
 また、Rotate Actionもかなり固いです(これは、使用されているグリースのせいです)。
 そして、おかしなことに、わたしの個体では、FrontとRearで端子の繋ぎが違っていました。作業、いい加減(苦笑)。
 しかも、Solderingはかなりヘタクソで、使用されているSolderの質もあまり良くない物です。

 Custom Shop製なので、Gibson踏襲の編み上げShield Wireが使用されていますが、黒い皮膜のOuter Tubeが中途半端に使用されており、ここにも大雑把&手抜きなエエ加減さが見て取れます。本来はShield Wire露出部分全てにTubeを被せないといけません。

 そしてまた、Wiringのルートなのですが、Rear Pickupへのルートが誤っておりました(画像、下段の左方向に伸びているWire)。
 本来は逆方向にFront Volume Potを経由して配線されないといけないです。この状態ですと、f-HoleからWireが見えてしまい、また、Body内部でブラブラして、共振したりしてしまいます。

 実は、あまり期待していなかったのですが、PotのWiringは、"'50s Gibson Wiring"になっておりました! ココはキッチリ押さえてたんですねー。他は思いっきりテキトーな出来でしたが。

 で、これら、一からやり直しです。

After - Modified

 Wiring完成。取り付け前の確認時画像です。

 Capは、N.O.S.のSprague 160P "Black Beauty" .022μF 400vを2個蔵出して、贅沢に使用してみました(FrontとRearのCapの大きさが違って見えるのは遠近感のせいです)。
 現在では時価@10,000 yen(!)という、大変貴重なCapなので、足はなるべく長がめにCutしています。
 絶縁皮膜Tubeも、Old GibsonのEmpire Tubeです。あのCustom Shopの黄色いのとはぜんぜん雰囲気違うでしょー?(て、取り付け後は全く見えませんが)

 ただ、予想外にRear PickupのWireが短かった為に、画像のようなWiringの引き回しになってしまわざるを得ませんでした。
 しかし、これでf-HoleからWiringは見えないようには出来ます(こっち向きルートが正調なのです)。
 また、黒い皮膜Outer Tubeも今回は入手が出来なかったので、Gibsonエエ加減ファクトリー継承の中途半端なままとなっています。

 Potは、全てCTSのAluminum Shaftの500k ohmsに交換しました。わたしは、どっちかというと、Aluminum Shaftの方が好きなんです。このShaftの材質の違いで音質の差があるとも言われていますが、私的には絶対的体感経験はありません。あくまで、気分と、Knobの収まり具合をマトモにしたかったからです。
 ただし、これらのPotは、取り付け前にすべて一旦分解清掃して、グリースを交換しています。なので、オリジナルとは別格のSmooth-Action Potへと変貌しております。

 今回、CapとPotの同時交換なので、個別の音質変化はわかりません。というか、Potの音質変化はCapの比ではないので、殆どがCap交換での変化、と考えてよいと思います。 

 で、音質はやはり激変いたしましたー。
 Replica Bumble-Beeは、中身は一応、現在生産されているP.I.O.(Paper In Oil) Capということで、Warm傾向のToneだったのですが(特に嫌いではありません)、本物Black Beautyは、切れ味の良い非常にシャープな音質。Knobを回したときに、モコッというTone変化ではなく、シュコッて感じで、スムースで気持ちの良い変化をします。また、不自然さがないトレブル減退感で、芯がボケずにちゃんと残ります。
 Toneフル10時でもかなりの変化が体感出来ました。凄いパンキッシュな330の音、というか、一般的に想像するセミアコ系の音の感じじゃなくなりましたね。あの、McCa卿のEpiphone CasinoのSoundに近い、大変トレブリーな傾向です。
 気に入っちゃいました、この音。

 時代考証的には、'50sなら、Bumble-Bee、'60sなら、Black Beautyが正調。Fab Fourマニアックな方は、迷わずBlack Beautyでしょう。
 Jazz系プレイが主で、Fat & WarmなToneが好みの方は、オリジナルのままが良いかも知れないですね。
 Single Coil Pickupの切れ味と、P-90のWild Thingを求められる方はBlack Beauty、かな?

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